新潟県最北端の市、城下町村上市。この村上の街中から見上げた臥牛山頂に、今も累々と石垣が連なっているのがよく見えます。
村上氏入封前の本庄城は山の反対側(東側)に居館、城下町があり、現在の村上市街地は三面川の氾濫原でありました。現在の総石垣による遺構は恐らく堀氏時代のもので、「引越し大名」堀直竒があちこち転封しながらここ村上に流れ着き、結果ここに県下随一の石垣遺構が残ることになりました。現在、村上市では「村上城復興計画」なるものを掲げているそうですが(※)、僕は今のままの、石垣だけが残る城っていう方がいいような気がするんですがね。せめて醜悪なコンクリ観光天守などは作らないでほしいもんです。
見学当日、年も押し迫った12月30日、13:00頃から見学開始。晴れ間の少ない新潟の冬で、この日だけは絶好の攻城日和。青空と雪に映える美しい姿を捉えることに成功しました。登山はそれほどきつくはありませんが、積雪で足場が悪くて苦労しました。
ここ村上は僕が高校に通った町。やっぱり思い入れがありますね。高校生のときには「お城」なんて何とも思わなかったし、村上城址だって「そこにあって当然」のものだったのですが・・・村上市は街並みだけでなく人情・気質にも城下町文化の非常に強く残る街で、非常にプライドが高いのが特徴です。
<再訪:2002年12月30日、2003年1月1日、1月3日>
白雪に映える村上城の勇姿を見に行ってきました。6日間の帰省のうち3回も行ってしまいました。今まで見たことの無かった遺構もいくつか見ることができました。「村上城の雪景色」の頁をご覧下さい。
※どうやら復興計画は白紙になり、石垣の修築工事だけが行われた模様。それもほとんど終わったらしく、立ち入り禁止だった三ノ丸も開放されていました。でもまだ資材運搬用のトロッコ軌道が残ってるから、他の箇所も工事するんでしょうか?個人的には危険な部分はしょうがないのでどんどん修復してもらい、それ以外の部分にはあまり手を入れて欲しくないです。村上城には古色蒼然とした石垣のみが残る姿がよく似合います。
※中世本庄城の姿について考察してみました。「中世本庄城の姿を探る」の頁をご覧下さい。