攻城日記

<<信濃城攻め紀行:4日目>>

僕の勤務先の某社では、勤続10年で「長期勤続者特別休暇」(7日間、軍資金付き)が貰えるのです!こんな会社でも10年も働いてればいいことあるんだね〜。で、念願の信濃への城廻りの旅に行ってきました。ここではその模様を簡単にご紹介します。そろそろ仕事が気になり・・・ませんね!4日目は疲れが出たかちょっとスロースタートの上田周辺めぐり。
見学先 塩田城上田原古戦場上田城矢沢城、内小屋城、長谷寺
見学日 2002年11月06日(水)

 

10:00 上田の本陣発。今日はちょっとゆっくり目のスタート。理由は簡単、寝坊しちゃったのである。さすがにちょっと疲れたかな?チェックアウト時間寸前に上田本陣を後にする。今日は本陣を移す日だ。
10:30

塩田城(長野県上田市)

「信州の鎌倉」といわれる塩田の地は多くの観光客で賑っていた。塩田城みたいなちょっとマイナーな場所でさえ数人の人と出会う。もっとも、他の観光客は急峻な道に恐れをなしたか、入り口付近で撤退していった。塩田城には鎌倉執権北条氏に繋がる塩田北条氏、北条国時の墓がある。葛尾城を追われた村上義清が再起を決して籠った場所でもある。「虎の口」の石積み枡形が見所。独鈷山全体に砦を配置していたようだが、こちらは倒木等で道が判然としないため諦めることにする。

城下町の前山寺や「塩田の館」など周辺も楽しく散策。前山寺には「未完の完成品」と言われる三重塔がある。本堂の萱葺き屋根も見事だ。城下町は武家区画と町屋区画が分かれていて、境目の枡形や街全体を囲う木戸、往時の鎌倉街道などもある。塩野神社の前の、一見なんの変哲もない舗装道路は「流鏑馬」の跡なんだそうである。「塩田の館」で「そばすいとん」と「皿そば」を食べる。完璧に観光モード。

13:20

 

 

上田原古戦場(長野県上田市)

村上義清と武田信玄が戦った激戦の地。双方大きな損害を受け勝負はつかなかったが、信玄は家臣というよりも「オヤジ代わり」だった板垣信方や甘利虎泰を失い、実質的に大敗北。城と違って史跡やお墓があちこちに点在する古戦場めぐりは結構な時間がかかる。古戦場の石碑や信方の墓などの場所がわからず、何人も聞きながら一時間ほど歩いた。やっと見つけた板垣信方のお墓に吸殻がいっぱいあって、「なんてことを!」と思ったが、解説を読むと信方は煙草好きだったそうで、たくさんの人が煙草をお供えしているらしい。道に迷ってあちこち歩いたおかげで、雨宮刑部、屋代源吾、小島権兵衛などの村上軍の諸将の墓や、無名の兵士たちの墓にも出会った。

14:50

 

 

上田城(長野県上田市)

真田昌幸が徳川の大軍を二度に渡って蹴散らした堅城。三基の櫓が現存。とは言っても、真田氏の築城による上田城は徳川によって木っ端微塵に破却され、昌幸、幸村(信繁)父子は九度山に配流された。今残る上田城は近世大名、仙石氏が築いたものだ。団体さんの観光客などが多く、古城というより観光地。目の前の崖下を千曲川支流の尼ヶ淵が流れる要害の地だったが、今は河道が変わり崖下は駐車場に。周囲の土塁や堀も残るが一部は陸上競技場などに姿を変えた。徳川の大軍が二度も翻弄されたというのが嘘のようだ。なんとなく旧状を想像するのが難しいお城。

15:50

 

矢沢城(長野県上田市)

幸隆の弟、昌幸のおじさんにあたる矢沢綱頼のお城。綱頼は沼田城攻略戦などでも大活躍した。昌幸から見れば、頼りになる「叔父御」であっただろう。矢沢城は真田の郷の入り口にある小丘陵上の小規模でシンプルな城。部分的に石積みがある。主郭背後の堀切はなかなか見事だった。一応公園化されているが、公園というよりも畑みたいな場所だ。小さなお城なのであっという間に見学終了。背後には「矢沢支城」もある。

16:30 内小屋城(長野県小県郡真田町)

昨日みた信綱寺の周囲は幸隆以前の真田氏あるいは横尾氏の居館のあった城だという。改めて信綱寺に再度行く。信綱寺前の小丘陵に数段の曲輪があり、墓地や神社になっていた。信綱寺の山門(黒門)は内小屋城の堀切に建っているらしい。居館そのものは信綱寺境内にあったらしい。信綱寺前には「古城緑地公園」があり、六文銭のモニュメントとともに、真田氏やゆかりの諸氏の花押が彫刻になっていた。

16:30

長谷寺(長野県小県郡真田町)


夕闇が迫ってきた。昨日時間がなくて立ち寄れなかった長谷寺へ急ぐ。長谷寺は真田氏の菩提寺。幸隆、昌輝のお墓を参拝。石積みのアーチ型の山門は創建当時のものらしい。見学が終わると、真田の郷に深い夕闇が降りてきた。

 

17:20

真田ふれあい館(長野県小県郡真田町)

真田ふれあい館は信州真田温泉、400円で入れるクアハウスだ。昨日は休業日で入れなかったので改めて訪れる。ここで温泉につかりながら疲れを癒す。数種類のお湯があり、温度も僕好みの熱いお湯だ。露天風呂もある。いろんなお湯をとっかえひっかえ、一時間ほどかけて入浴。この効果は翌日テキメンに顕れた。館内では食事も出来る。お土産や「真田名物くるみおはぎ」を買う。なんだかんだで二時間ほどもここでくつろいだ。これで400円は安い。オススメ。

20:30 鉄馬にまたがり本陣を善光寺平に移す。長野市内までは余裕だったが、善光寺前でどうしても本陣のホテルが見つからない。30分ほど迷走。大都会シティ・オブ・ナガノはさすがに人通りが多いなあ。。。

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