八王子城めぐり

その2:要害・詰城編

ここでは要害の西側、「詰城」への道と、柵門から下の道沿いの遺構を紹介します。詰の城のさらに西南の尾根続きには富士見台、さらに高尾山までの道がありますが、とりあえずはここまでで打ち切りました。
ここも地元のおじさんに教えてもらったスポット。上屋敷と呼ばれる、城主の隠れ家らしい。しかし狭い曲輪だし、そもそも傾斜地だし、ここに館があったんでしょうか??場所は松木曲輪西のトイレの目の前の藪の中から急斜面を降りたところです。他の道はブッシュが酷く通れません。 炊井の井戸。手押しポンプがついていて、今でも水が出ます。ここで水を頂いて、いざ詰城へ。
炊井の井戸の西側の道の下は二段の石垣になっている。 「石敷き水路」と呼ばれる水路。自然の沢を利用したものでしょうが、石敷きが自然のものか、人工のものかは分かりませんでした。
詰城に行くはずが間違って入ってしまった馬場道。途中で道が殆ど崩落していて、やっとのことで通り抜けたら山を一回りして高丸に出てしまった。高丸から出直し! 馬冷し(駒冷し)と呼ばれる場所にある、尋常じゃないくらい大きい堀切。ここも道が複数に分かれるので迷わないように。
ここからは石塁がゴロゴロ転がる起伏の激しい尾根道になります。この石塁は石垣だったんでしょうか、投石用だったんでしょうか? 石塁の南側斜面の下には大きな竪堀がありました。
大天主台と呼ばれる詰の城。本当に天主があったかどうかは不明ですが、いわゆる詰曲輪でしょう。 詰曲輪からは尾根が南北に分かれます。北側には急斜面の尾根筋に複数の曲輪があります。

高尾山へ向かう尾根に掘られた尋常じゃない規模の大堀切。とにかく圧巻。高さは20m近くあります。何から何まで巨大な八王子城でした。馬冷しの堀切と並んで、見所の一つです。転がっている石には、石材をくり抜いた跡なども見られました。写真じゃその規模の大きさは伝わりませんね。みんな、頑張ってここまで行こう!

ここからは戻りの道。柵門台から降りてすぐ、左側の小道に逸れると、30mほどにわたって石垣が見られます。 その石垣は、写真では判然としませんが、地形に沿って弓形に広がっている珍しいもの。要害の中では随一の規模です。なお、つい最近までこの石垣は完全な形で残っていましたが、最近の大雨で一部が崩落しています。
崩落した石垣。下は急斜面。八王子城は危険な箇所は少ないですがここは最も危険な場所でしょう。 登山の際は最初の休憩ポイントになる金子曲輪。紅葉が美しかった。金子三郎右衛門家重が守備したといわれ、要害の最初の重要ポイントでした。
金子曲輪の下は五段ほどの小規模の段曲輪(馬蹄段)があります。依然訪れたときは藪でしたが、今回はきれいに整備されていました。 馬蹄段より一段低く道が通っていて、攻城側は頭上からの攻撃を交わさなければ上にはいけないようになっていました。この下は登山口です。

その3:御主殿へ

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