姫路城めぐり(1)

こういう「超有名城」はどうやって紹介したらいいものか、ちょっと悩んでしまうんですが、とりあえず見たまんま、歩いたまんまを載せてみたいと思います。巧妙かつ複雑な縄張りなので、「一筆書き」で見るのは不可能、何度も同じ場所に出てしまいます。三時間ちょっとの見学でも、時間は足りないし、その素晴らしさ、美しさのごく一部にしか触れられませんでしたが、いつかまた時間を取って、ゆっくり出直したいところです。

レンタカーを置いて、ワクワクしながら城に近づく。丘の上から覆いかぶさってくるような天守の美しさと迫力に、もうノックアウト状態。 搦手付近の内濠。お濠が残っている場所はそれほど多くないという。
搦手にあたる喜斎門から入城。ここは螺旋型の縄張りをもつ姫路城が、一回目の旋回が終わって二回目の螺旋に移る場所なんだそうだ。 喜斎門付近から正面に天守を仰ぐ。天守もさることながら、周囲の石垣の見事なこと・・・。

帯櫓、帯郭櫓下の高石垣はとくに素晴らしい!弧を描く勾配も美しいです。正面の門は「との四門」。 帯櫓の真下から高石垣を見上げる。スゴイ高さだなあ。人間のやることってほんとにスゴイ。

さて入場料を支払って、「との四門」からいよいよ城内へ。丸や四角の狭間がこちらを狙っております。 クネクネした急坂の搦手道を登る。木々の間からは常に雄大かつ優美な天守が見え隠れしています。

高麗門形式の「との二門」。門内も急坂の階段で、直角に折れ曲がっています。 「との二門」を内側から。結構な高低差があるのが写真からでもわかりますよね。

重厚な渡櫓門である「との一門」。この門は、秀吉が播磨置塩城から移築したものだという。 おなじく「との一門」。この場所は近世での搦手口であると同時に、赤松氏の時代、秀吉の時代には大手門であった場所だという。

本丸と搦手の境に位置する番所と「ちの門」。 番所と相対する「井郭櫓」。水の手である井戸は深さ16m。貴重な水の手であると同時に、番所と一体化して搦手を守る任務重大な場所です。

本丸から搦手へ向かう第一の門、備前門と折廻櫓。櫓の二階は御殿づくりで、茶の湯の炉などがあるという。門の石積みは石棺を転用したもの。 備前丸、池田輝政の居館があったところです。明治十五年の失火で焼失してしまいました。残念。

備前丸から見上げる天守群。威風堂々として、それでいて優美な天守はまさに「白鷺」の名に恥じない。かつては秀吉の三層の天守があり、それは乾小天守などの部材になったという。さすがに名城にはエピソードは尽きない。もろもろのエピソードはこちらをどうぞ。

大天守と、抱きかかえられる様に並ぶ乾小天守(左)と西小天守。この迫力、この優美さ、やはりホンモノにしかないオーラを感じますね。 備前丸から天守へは本来のルートではないショートカットコースがあります。天守に入ると、まず西小天守下の地階に出ます。昭和の大修理で用材確保に苦心した心柱も見えています。

天守群の間をつなぐ渡櫓の廊下。武具懸けには火縄銃が並んでおりました。ソレガシはこの景色を見ると、黒澤映画の「乱」ラストシーン近くの「殿、このいくさはまずい!」のシーンを思い出してしまいます。 天守内部の階段は狭く、急で段差も大きいです。気をつけて歩きましょう。地階から伸びている心柱も見事ですね。
ここは破風の内部です。ソレガシは破風の中がこんなだというのを、初めて知りました。 これはテラス状の「石打棚」と「内室」の扉。「天守=飾り」みたいに思われがちですが、結構実戦的なものですね。
大天守からみた西小天守。屋根瓦の繋ぎまで白漆喰で固められていて、優美さをひときわ際立たせています。 こちらは火灯窓が美しい乾小天守。小天守、とはいうものの、どれもみな並みのお城の天守くらいの大きさはあります。その中でも一番大きいのがこの乾小天守。

天守最上階からみた西の丸の長櫓(百間廊下)。千姫さまは今日はご機嫌いかがでしょうか? 同じく天守からみた内濠。かつてはその外側にさらに中濠、外濠があり、現在の姫路駅あたりまでを含む壮大な惣構えであったという。

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