攻城雑記その5

戦争が奪ったもの

13/03/04

戦争が奪ったものは尊い人命や街だけでなく、貴重な文化遺産の多くも灰と名って消えてしまいました。原爆で跡形もなく吹き飛んだ広島城、空襲で焼かれた名古屋城、大垣城、岡山城などの多くの城。ほとんどの城は何らかの形で復興されていますが、明治の廃藩置県・版籍奉還の際にも破却されずに残った貴重な文化遺産は戻ってきません。

戦争そのものが罪であることは言うまでもありませんが、あの米軍が行った非戦闘員に対する無差別殺人とも言える大空襲に、一体何の大義名分があるのでしょうか。空襲に対する個人的な怒りはまた別な機会に書きたいと思いますが、この空襲で多くの城も焼けたことは残念です。戦争は、奪ってはならない命や平和だけでなく、文化遺産をも奪っていきました。

まあもっとも、「城」そのものが武士にとっては「軍事施設」だったのですが。

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