岩櫃支城は修験道の岩山

柳沢城

やなぎさわじょう Yanagisawa-Jo

別名:岩鼓城、観音山城

群馬県吾妻郡吾妻町原町

城の種別

山城

築城時期

不明

築城者

不明

主要城主

不明

遺構

曲輪

岩盤をくり抜いた竪穴の第三石門<<2001年12月15日>>

歴史

築城時期はじめ、詳細は不明。岩櫃城の支城として、砦程度のものがあったらしい。

こりゃ城じゃないです。単なる岩山、修験道の山です。しかも、どこもかしこも急斜面で、鎖や梯子、あげくは「竪穴」を通り抜けて登っていくという、無茶な山です。城めぐりで多少危険なところや藪の中を歩きなれた僕も、正直言ってビビりました。「岩櫃城の支城」という名誉ある肩書きがなかったら、決して登ろうとはしなかったでしょう。しかも、くるぶしまで埋まるほどの落ち葉のせいで滑るのなんの。「ズルっ」といったらもうオシマイですからね。久々に緊張しました。

肝心の遺構はというと、わずかの削平地らしきものがあるのみで、ここに城、あるいは砦があったことを伺わせるものはありません。その削平地も、なぜか岩櫃城とは反対側の北に向いているので、頂上に上らない限り岩櫃城方面を伺うこともできません。この場所じゃ、配置可能な兵員の数もたかが知れているし、いざというときに急峻すぎて出撃能力に優れているとは思えないし、いったい何のための砦だったのでしょうか?まあ見晴らしはいいので、狼煙中継点や、忍びの者を入れておく諜報拠点としては役に立つかもしれません。まあ、わざわざ危険を冒してまで見に来る場所じゃないです。とくに雨の後とか霜の降りた朝なんかはやめといた方がいいでしょう。。。

観音山。麓の不動堂付近に案内板があるのですが、城とか砦といったことは一切書いていません。見てのとおり岩山、修験道の山です。 道路から下に降りる道を探していたら、な、なんと洞窟の中に竪穴が。鎖と梯子で降りるしかない。事情がわかっていない僕は、かなりビビりました。

大きな水音が聞こえるな、と思ったら見事な滝(不動滝)でした。つい観光気分で見とれてしまった。きっと周囲にはマイナスイオンが飛び散って、健康にいいに違いない。

うひょ〜!登山というより「探検」とか「修行」に近い。急な岩盤を鎖と梯子を伝って登る。足元がツルリといったらもうこれまでである。。。。

天然の奇岩やら、石窟、石仏がたくさん。これは「象ヶ鼻」と呼ばれる奇岩。さすが修験道の山。すぐ右は千尋の崖。 やっと山頂に。登山は15分かそこらですが、緊張感は抜群。一応あちこちに案内標示があるところを見ると、ここに来る人もそれなりにいるらしい。
肝心の城らしきものは、北側斜面に数段の腰曲輪状の狭い曲輪があるだけ。しかしこの曲輪からじゃ、岩櫃城は見えないぞ。。。 景色の美しさだけは掛け値無しに素晴らしい。足もとの崖下も撮影しようと思ったが、強風に煽られて断念。

オススメ度は。。。まあ、城郭ファンが来るところじゃないです。修験道ファンを兼ねている方で、よほど自分をいじめてみたい方だけにオススメしておきます。。。

 

交通アクセス

JR吾妻線「群馬原町」駅徒歩20分

渋川伊香保ICより車40分

周辺地情報

ここに来る必要は全くないです。岩櫃城をじっくり見ていきましょう。どうしても見たいなら、足許のしっかりした靴を履く、等の最低限の安全策を。 

関連サイト

 

 
参考文献 真田戦記」(学研「戦国群像シリーズ」)、岩櫃城現地解説板

参考サイト

群馬の城郭

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