<<西方城ほか下野のお城めぐり>>

2005.03.19(土) 晴れ

冬季シーズン最後の三連休、20日はヤブレンジャーの「佐竹氏の那須侵攻ツアー」があるので、19日は下野に行ってどこぞの宿に入ろう、と思いたち、なんとなく出発。しかし!朝8:00に出発したのにのっけから大渋滞でさっぱり先へ進めない。最初の目的地へ着いたときは11:30近くだったった・・・しまった、もっと早く出るんだった・・・以下栃木県。

見学先 西方城、犬飼城、飛山城
メンバー 単独

11:30

■西方城(西方町)
以前行ったときに日没が迫っていたため見残した部分が多く、また写真も暗くて使い物にならなかったので、今日はここをメインに据える。比高150mほどの緩やかな山だが、長い尾根に延々と遺構が続き、その一つ一つが非常に技巧的。小技の集合体のような山城である。前回よりもヤブが少なく、特に北端附近の馬出しとされる部分のあたりはすっかり伐採されて綺麗になっていた。しかし、主郭の南側のヤブは酷い。。。しかも、ヤブを掻き分けるごとに、葉っぱの上に降り積もっていた花粉が舞い上がって、まるで煙幕のようだ。。。花粉症の人は耐えられないだとうなあ。。。
とにかく、あちこちに興味ある構造が見られ、結局三時間ほどを費やしてしまった。しかし大満足、もう今日は家に帰ってもいいくらいの気持ちになったが、そういうわけにもいかないよなあ・・・。

北側の馬出しあたりは伐採されてこざっぱりとしていた。 技巧的な虎口。このお城はダイナミックな遺構は少ないが、随所に小技が利いており飽きさせない。
16:00

 

 

■犬飼城(宇都宮市)
西方城で時間を使いすぎて夕方近くになってしまった。宇都宮の西側、鹿沼に程近い場所にある「聖山公園」「遺跡の広場」の台地の先端にあるお城。ちなみに遺跡の名前は「根古谷台遺跡」という縄文時代の遺跡。なんでもヤブが相当酷いということで覚悟していったが、U曲輪あたりはかなり伐採・下草刈がされており、T曲輪周囲の横堀も綺麗にされていた。城域そのものは決して大きくは無いが、横堀の雄大さ、横矢のダイナミックさは特筆もの。U曲輪外側の横堀が食い違っている部分なども面白い、主郭に入ってみると、猛烈な笹ヤブ攻撃に撃退寸前まで追い込まれたが、根性で乗り切った。ここを紹介してくれたtakeパン殿、ありがとう!。

お城は小粒だが遺構はダイナミックである。

17:30

 

 

■飛山城(宇都宮市)
なんだかんだでもう夕方、しかも宇都宮市街地の横断で渋滞にハマってしまった。。。飛山城、以前来たときに、突如降り出した豪雨で痛い目に遭ったお城。その頃はまだ史跡公園として整備工事中だったが、もうオープンしているらしいとのことで行ってみると・・・・。なんと、閉門していた。。。おいおい、中世城郭で閉門はないだろ、と思ったが、そこが中世城郭の融通の利くところで、門以外の場所からなら全然問題なく入れる。地元の人もいっぱい散歩してるし、怒られることもないだろう(勝手な推測)。
ここ、北側半分が公園として大々的に整備され、南側半分は雑木林などの中にありのままの遺構が残っている。整備された部分は芝が張られて、こざっぱりしているのだが、どうもちょっと手を入れすぎている気がする。土塁や櫓台なんて角ばっている上に芝が伸びきっていないものだから下地のネットが丸見え、櫓台なんか、頭にぶつけたら怪我しそうなくらい角ばっている。。。まあこのあたりは価値観の問題なので聞き流してもらえればいいのだけれど、個人的には「ちょっとやりすぎ」と思う。まあ、遺構保存のために土で覆っているだけかもしれず、何年かすれば山中城みたいに景観になじんでくるかも知れないのだけれど・・・。南側の生々しい遺構とは対照的であった。

ちょっと整備されすぎ?このあたりの評価は価値観によって分かれるところであろう。 個人的にはこの南側の手付かずの遺構がより美しく感じる。

 

  今日は西方城につきる。
20日はいよいよヤブレンジャー大将古家ツアー、またハードなツアーになるのは覚悟の上。宇都宮のはずれに投宿し、夜は餃子も食べずにとっとと寝ました。 

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