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杉山城遠景。台形の小高い丘で、西の斜面意外は緩斜面、比高差も最高で40m程度と、いかにも要害には程遠い貧弱な丘陵に見えますが、実は非常に緻密な縄張を持つ中世城郭だったのです。 |
玉ノ岡中学校近くにある積善寺の墓地裏が大手口。藪はきれいに刈り取られ、案内板が設置されていました。この寺付近にも堀状の地形が見られることや、中学校方面へも土塁が伸びていることから、この丘全体が城域だったと考えられます。 |
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大手虎口の土橋。この付近は馬出し、南三郭、南二郭が連なっていて、堀も複雑で見ごたえがあります。 |
南三郭と南二郭の間の堀。定石どおりの横矢が掛かっていて、非常に整然とした縄張です。 |
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この城の特徴でもある馬出し。大手道の脇を固めています。この周囲も堀で囲まれています。 |
馬出しから南三郭の堀底を進む。こちらは整備こそされていないものの、土塁と横堀が非常に良好に残っています。 |
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南三郭の虎口土橋のそばにある横矢。 |
南三郭の西側虎口は筋交いの土橋です。この筋交い土橋はいたるところで見られます。 |
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南二郭と井戸曲輪の間の堀と土塁。この一段高い土塁は櫓台、櫓門だったかもしれません。 |
井戸曲輪に残る井戸跡。危険排除のためか、石でふさがれていました。 |
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井戸郭を経由して北郭群へ。北側の曲輪も丁寧に堀で区切られています。井戸郭からの進路上には竪堀も見られます。 |
北二郭の虎口。張り出した枡形空間になっていて、直角に折れ曲がって土橋を渡ります。この先は北三郭、搦手口になります。 |
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主郭から北の郭に向かう虎口の土橋。堀を筋交いに横切っていて、さらに傾斜が付けられています。 |
城址の碑と解説板が建つ主郭。碑の背後は一段高い土塁になっていて、おそらく櫓があがっていたものと思われます。 |
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南北に長い主郭。土塁がほぼ全周していて、三箇所の虎口空間があります。 |
主郭南端の枡形空間。土塁が堀に向かって切れていますが、ここからは土橋はなく、おそらく曳き橋等で井戸郭に接続されていたのでしょう。井戸郭は実質的には主郭付けの馬出しとも解釈できます。 |
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主郭から見た堀。井戸郭との間には前述の通り、橋で接続されていたと思います。 |
主郭の東側へ向かう虎口。こちらは枡形空間は伴なっておらず、単純な坂入虎口になっています。 |
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東二郭の虎口。坂入の土橋を伴なっています。 |
東三郭の堀。東の端にあたります。ここにも綺麗に横矢が掛かっていました。 |
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東二郭から南二郭へ向かう崖縁入路。左手は深い谷、右は主郭周りの堀で、狭い土橋状の通路になっています。 |
左の通路には不自然な起伏が見られます。連続畝状阻塞の一種かもしれません。 |