横浜も結構広い街で、この小机城のある港北区はのどかな田園地帯といった趣き。なんの変哲もなさそうな街でなんと言っても目立つのは横浜国際競技場。まるで畑の中にUFOが着陸しているように見えます。ワールドカップ中は多くの人で賑わったことでしょう。「フーリガンが乱入して遺構を破壊!」などという事態を心配していたのですが、そんなことは全く無く、ヨケイな心配でしかなかったようです(爆)。
小机城はちいさな丘の上に残るちいさな城です。JR横浜線小机駅からは徒歩十分程度。城址全体は30分もあれば廻りきることはできます。城址のド真中を第三京浜がぶち抜いています。土塁・空堀・曲輪跡などは良く残っています。北条氏の時代には北条氏秀らが在城し、「小机衆」と呼ばれる軍団を編成、武蔵南端の支配の中心で、それなりに有名な城でもありますが、そのわりにはあまり大きな城ではありませんでした。ただ、土塁や空堀には、北条流らしい築城術が随所に見られます。
ちなみに冒頭の
小机はまづ手習ひのはじめにて いろはにほへと ちりぢりになる
の歌は、長尾景春の乱に際し、ここ小机城に籠城した豊嶋一族残党、小机弾正らを、太田道灌が攻めた際に読み、足軽たちに詠わせて士気を高めた、というもの。ほんとかどうかはわかりません。